佛跳牆とは・・・
佛跳牆(ぶっちょうしょう、フォーティャオチァン・fó tiào qiáng・Buddha Jumps Over the Wall・Buddha’s Temptation )は、
フカヒレ、干し貝柱、干しアワビなどを主体に、干し海老、するめ、干しナマコ、干しシイタケ、金華火腿などの中華ハム、魚唇、魚の皮、魚の浮き袋、鳩の卵、豚の筋、豚ヒレ肉、鶏胸肉、アヒル肉、朝鮮人参、干し龍眼、枸杞子、紹興酒、オイスターソースなどを入れて煮込んで作るスープ。中国・福建料理の伝統的なスープで、用いられる食材が高級なことから、高いものでは数十万円もする高級スープ。かつての皇帝が食していたものは、現在の価格にすると推定で5000万円以上もするといわれる。
フカヒレや干し貝柱、干しアワビなど、数十種の食材と水を陶の壺に入れ、蓮の葉などで蓋をして、数時間から数日間、じっくりと蒸し煮にする。供する直前に、仕上げとして酒を加えるが、蒸らした後に蓋を開けると芳醇な香りが立ち上り、その香りのあまりのかぐわしさに、精進料理しか食べられない僧侶ですら、飛び跳ねて寺院から出てくるということで、「佛跳牆」の名がついたという。
その発祥は、今から約130年ほど前の清朝の時代といわれ、福建省の役人が客人をもてなす際に、鶏肉や豚肉、アヒルの肉などに、20数種類の材料を加え、紹興酒を入れて壺で長時間煮込んだ料理が最初とされる。
レストランや予算によって、用いる材料や調理時間などが変わるため、味や香り、そして値段も多少異なる。
本場である福建省福州のほか、台湾や香港で食べられる。日本でも高級中華料理店などで提供している所もある。
元祖とされているのは、福州の「聚春園菜館」。福州では、そのほか、高級レストランやホテルで食べられる。(予約が必要)また、台湾では福建式佛跳牆として直火で調理され、香港では壺ごと蒸篭にいれて、蒸して調理する広東佛跳牆がある。