金華ハムとは・・・
金華ハム(きんかはむ・Kinka ham / Jinhua ham・金華火腿・きんか かたい・ヂンホア フオトェイ)は、
中国の東部、東シナ海に面した浙江省の金華地域で生産されているハムの一種。高級ハムとして知られ、スペインのハモン(ハモン・セラーノ / ハモン・イベリコ)、イタリアのプロシュット(プロシュート)と共に、世界三大ハムの一つに数えられる。金華ハムの製造の歴史は古く、唐(618年~907年)の時代にさかのぼるといわれ、一説には13世紀に中国(元)を訪れたマルコポーロがヨーロッパにその製法を伝えたともいわれている。
成熟が早く肉質もよいことで知られる小型種の「金華豚」に、白菜や茶殻を発酵させたものを飼料として与え、穀物などは与えないで育てるので、脂肪分が少なく、皮が薄いのが特徴。その金華豚の後腿肉の膜や腱、血等を取り除く下処理を施した後、気温10度以下となる冬場に天然塩を用いて1~2か月ほどかけて5~7回ほど塩を擦りこんでいく塩漬けを行い、洗浄、塩抜き後、天日で二週間乾燥させて、さらに風通しの良い場所で数カ月から一年ほどかけて熟成させて作られる。切った断面が火のように赤く見えることから「火腿」の名がついたといわれる。
ハモンやプロシュットのように生で食べられるよりも、スープ(上湯)を取るのに使われたり、蒸し物、鍋料理、煮込み料理、炒めものなどに用いられることが多い。