肉骨茶とは・・・
肉骨茶(バクテー・パクテー、Bak kut teh・bah kut teh)は、
豚の骨付き肉(あばら肉)と、胡椒、スターアニス(大茴香)、シナモン、クローブ、ニンニク等のスパイスや香味野菜などを用いて作られる料理。スープ料理の一つ。
主にマレーシアやシンガポールなどで食べられている料理で、醤油を使った褐色系の「肉骨茶」や、塩・胡椒を用いたクリアな「肉骨茶」(シンガポール系)など、店や地域によって見た目や味わいなどにバリエーションがある。
マレーシアやシンガポールで日常的に食べられている「日常食」の一つで、そのまま「スープ」のようにたべるほか、白米にかけて食べることも多い。
伝統的とされる豚肉のみを用いたもののほか、内臓類、野菜類、キノコ類、中国タイプの湯葉、油揚げ(厚揚げ)、ナツメヤシやイカなどの乾物などが用いられたバージョンもある。また、漢方薬、スパイスとして、杞子(クコの実)などが用いられる薬膳タイプのものもある。
「茶」という漢字が名前についているものの、食材に「茶」は用いられてはおらず、この料理と共に、(スープに沢山入っている肉の)脂分を消化するのに役立つとされる茶(ウーロン茶)が提供されることから「茶」の字が付くといわれる。(諸説有)
マレーシアやシンガポールの華僑を中心に昔から伝統的に作られ食べられてきた料理で、20世紀の前半頃、最初は残り物の骨付き肉を用いて作られた安価な料理として、中国から渡って来た「苦力(クーリー)」の人々の間で食べられていた料理がいつしか一般に広まったという。マレーシアやシンガポールの郷土料理、ご当地料理、国民食の一つとして知られる。伝統的なものから、魚介類、鶏肉、その他の肉を用いたアレンジされたものなどもあり、地域や店により色々な種類の「肉骨茶」がある。