ヘットとは・・・
ヘット（vet：オランダ語 / Fett：ドイツ語 / Tallow：英語 suet：英語 / Suif：フランス語）は、
牛の脂のこと。牛の脂を精製して出来る食用油脂。牛脂。食用牛脂。狭義には、牛の脂肪組織や筋肉、骨の周囲などから低温で抽出した脂肪のこと。腸や腎臓（の周囲にある脂肪）から低温で抽出したものを食塩水で洗浄した後、精製して作られるものが高級といわれる。融点は35～50度前後で、ラード（豚の脂・・・融点は28～48度前後）よりも融点が高く、常温では固形。
クリスマスの時期に食べられる伝統菓子「クリスマス・プディング」や「ミンスパイ（ミンスミートパイ）」のほか、プディングやパイ、ダンプリングなどイギリス料理では「suet」がよく使用されることで知られるほか、かつてはマクドナルドやバーガーキング、ウェンディーズなどの大手ファーストフードチェーンのフライドポテトは、牛脂（80～90パーセント）に綿実油などを加えたもので揚げられていた。
メモ： オランダ語のvet、ドイツ語のFett、英語のTallow、フランス語のSuifはそれぞれ牛脂に限られず、羊脂なども含んだ獣脂の意。牛の脂の場合は英語ならば「Beef suet」と呼ばれ、肉屋で売られているほか、製品化され使いやすい細かな粒状になったものがスーパーマーケットなどで売られている。
