ハギスとは・・・
ハギス(Haggis)は、
羊の胃袋に羊の内臓とオートミール(オーツ麦)などを詰めて茹でた料理。スコットランド料理。プディングの一種。伝統的にスコットランドで食べられている料理で、スコットランドの郷土料理として知られている。羊の心臓、肝臓、肺、腎臓などを茹でてミンチにしたものに、オートミール、玉ねぎ、スエット(牛や羊の腎臓付近の脂肪)、スパイス、ハーブなどを混ぜて、羊の胃に詰めて茹でて(または蒸して)作る。伝統的にはNeeps & Tatties(マッシュしたニープ(蕪の一種)とジャガイモ)とスコッチウイスキーと共に供される。食べる際にはスコッチを振り掛けて食べることもあり、また、スコッチが入ったソースをかけて食べる場合もある。
Neeps & Tattiesとスコッチウイスキーが添えられたハギス
ハギスの由来
狩猟の後に、獲物の胃袋に詰め物をして食べていたのが発祥ともいわれ、一般的にはスコットランド発祥の食べ物として知られているが、その起源は正確にはわかっておらず、ローマ時代によく似た食べ物があり、それがスコットランドに伝わって今の形になったとも、スコットランドがまだ国としてまとまっていなかった時代に北欧から伝わって広まったともいわれ、フードライターなどにより様々な本が書かれ、検証が試みられている。
ハギスに関する伝統
伝統的に「ハギス」は、スコットランドの国民的詩人で「ハギス」に関する詩も書いたことで知られるロバート・バーンズ(1759年~1796年)の誕生日にちなんだ日(1月25日、またはそれに準ずる日)に食べる「バーンズ・サパー」と呼ばれる食事の際に食べられる。バーンズが生きていた時代、残り物から作られながらも栄養豊かで安かった「ハギス」は貧しい人々の主食であったという。
ハギスを食べられる場所
ハギスは肉屋などで購入できるほか、スコットランドでは大手スーパーマーケットなどでも売られているほどにポピュラーな存在で、パブやレストランなどでも提供されている。冷凍のものや缶詰なども市販されているほか、ベジタリアン用のハギスもある。スコットランド外でも、カナダやアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなどのスコットランド文化の影響を受けている場所でもハギスは食べられている。