ヒュッツポットとは・・・
ヒュッツポット(Hutspot)は、
じゃがいも、人参、玉ねぎなどを柔らかくなるまで茹でてつぶしたもの。オランダを代表する家庭料理の一つとして知られ、マッシュポテト(マッシュドポテト)のようなサイドディッシュよりもメインのおかずの一つとして食べられている。人参は「冬にんじん(winterpeen)」と呼ばれる風味が強いものが用いられる場合も多く、この冬ニンジンが料理に独特の風味を加えている。オランダの冬の定番メニューの一つ。日本語表記では「フッツポット」とも。
一般的には同じ鍋で「klapstuk」と呼ばれる牛肉(ブリスケット・牛肩ばら肉)と共に調理されることも多く、スモークベーコンやスモークソーセージなども用いられる。
16世紀から17世紀にかけてスペインとオランダ間で起きた八十年戦争(オランダ独立戦争)のライデン包囲戦(1574年)の際に市民を救った食べ物といわれ、スペイン軍が慌てて撤退した際に残されていた調理済みのジャガイモを用いた料理がその元になっているといわれる。スペインに勝利した10月3日には毎年ライデンをはじめとする各地で伝統的にこの料理を食べてお祝いをする風習が今も続いているという。